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author 米 [write]

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曖昧なのはどちらであったか


同じ容姿をしているのに異なる性格。酷薄で鋭利な笑みを浮かべる自分と頼りなくも暖かみに満ちた笑みを浮かべる自分。触れ合わせた手はまるで貝合わせのようにぴたりと揃うにも関わらず重ね合う体温は冷暖の差がある。同じでありながら同じではない、揃っている筈の瓜二つな身体に精神だけは噛み合わず器に収まらないまま。どうせ同じであるならば心も身体も併せ持つ力すら同じ一つであったらば良かったのに。そう嘆いたのはどちらの自分か。だが、ただ一つ思うなればもしこの心まで分かれる事のないようであればこの重ね合わせた手が指と指に絡む事なく、視線が冷めた熱を孕み交わる事もなく、ただ静かにどちらかが暗い淵に身を落としたままであったと言う事。こうして唇に唇を這わせる事すらなく。寂しい夜に抱き締める腕はない。耳元へと甘く囁く蠱惑な声も。嗜虐な笑みと繊細な笑みは一生溶け合う事はない。だってそうだろう?

お前を抱く腕はこんなにも脆い。夢であれば幻であったならそれが覚めたらもう戻れない。もう抱き締められない。愛してるの、言葉すら。餞には贈れない。(汝隣人を愛せよ)(生憎愛してしまったのは隣人でありながら自分でもある正しく男だった)



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2008.07.03(Thu)





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