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author 米 [write]

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うそつきに贈ります


(足→主)

今更こんなこと言ったって君は信じないだろうね、だって僕は嘘吐きだから。君の悲しむこと嫌がること怒ることばかりして、本心なんて胸の中に秘めるばかりで何一つとして漏らさなかった僕。いつも呆れたような、諦めたような、そんな顔ばかりさせていたけど本当は笑って欲しかったんだよ。ただ僕たちの歩く道の先は一つにはなれないだろうから、少しでも僕の馬鹿な姿を見ていて欲しかったんだ。そしてそのまま騙されて僕の真実に気付かないままでいて欲しかったんだ。そうしたらもしかすれば曖昧な立ち位置でも僕らは顔を合わせていられたかもしれない。それは生憎叶いはしなかったけれど。

僕は君に伝えてなかったことがあるんだ。僕を嘘吐きだと言った君に頷いたあの日、僕は君を好きだと言った。それも嘘でしょうと君は嘲笑って、僕はやっぱり分かっちゃうよねぇなんてへらりと歪んだ笑みを口許に浮かべて手を振ったけれどそれ自体が嘘だったんだ。
僕は君を好きだけど嫌いで、嫌いだけど好きだった。そして愛してた。無自覚の恋だったんだ。思いに気が付いたのはいつかなんて野暮なこと。大体もう伝えられないのだから。

そしてふと思い出すんだ君が僕に狼少年の話をしたことを。どうしてその話を脈絡なくしたのかどうか知る術はないけれど、嘘を吐いてばかりの少年がある日真実を語ってもそれは信用されずに大切なものを失ったって言うストーリーの意味を僕は今なら理解出来る気がするんだ。

(もっと早くにきみに出会えたら良かった)

この頭が歪む前に、綺麗な君に出会えていたら僕も彼らのように救われただろうか。
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2008.12.06(Sat)





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